作家紹介 / みどころ

村上隆

1962年、東京都生まれ。1993年、東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。博士号取得。博士論文は「美術における『意味の無意味の意味』をめぐって」。2000年、伝統的日本美術とアニメ・マンガの平面性を接続し、日本社会の在り様にも言及した現代視覚文化の概念「スーパーフラット」を提唱した。2001年、自身が代表を務める有限会社カイカイキキを設立。2005年、「リトルボーイ展」(ジャパン・ソサエティ、ニューヨーク)にて、全米批評家連盟ベストキュレーション賞受賞。2015年、文化庁「第66回芸術選奨」文部科学大臣賞受賞。近年は、「Stepping on the Tail of a Rainbow」(ザ・ブロード、LA、2022年)、「MurakamiZombie」(釜山市立美術館、釜山、2023年)、「Understanding the New Cognitive Domain」(ガゴシアン、ル・ブルジェ、2023年)、「Takashi Murakami: Unfamiliar People – Swelling of Monsterized Human Ego」(アジア美術館、サンフランシスコ、2023年)など、世界各地で個展が開催されている。

村上隆

Photo by Museum of Fine Arts, Boston
©2017 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

みどころ

「京都」に正面から対峙する村上隆の新作・初公開作品が続々と登場!

大学で日本画を専攻した村上は、江戸時代の絵師たちから大きな影響を受け、自身の作品に取り入れてきました。それは絵画表現にとどまらず、制作方法や「カイカイキキ」の工房システムに至るまで、まさにスーパーフラットの源流といっても過言ではありません。 本展では、江戸時代に京都を中心に活躍した絵師たちの代表作を村上が独自に解釈・引用し、再構築した新作、国内初公開作品を多数展示。村上隆、京都に参上!

※ 展示作品のうち、一部に展示替えがある可能性があります

01 全長13mにもおよぶ圧巻の村上版「洛中洛外図」がお出迎え

神社仏閣、祭りや遊里、歌舞伎や浄瑠璃に興じる人々など、京都のさまざまなシーンが描かれた岩佐又兵衛の「洛中洛外図屏風(舟木本)」(江戸時代・17世紀)。これを引用し、村上が書きおろした全長13mにもおよぶ現代の「洛中洛外図」が来場者をお迎えします。

02 村上版《風神雷神図》《雲龍図》―江戸時代の奇想の絵師たちに挑む!

本展では、上述の《洛中洛外図》のほか、村上が衝撃を受けたという曾我蕭白《雲龍図》(18世紀)に挑んだ、全長18メートルにおよぶ《雲竜赤変図》(図版①)を国内初公開。さらに、「琳派」を代表する俵屋宗達《風神雷神図屏風》(国宝・17世紀)の村上版新作は意表を突かれるユーモラスな作品!(図版②③④※参考画像)

図版1: 村上隆《雲竜赤変図《辻惟雄先生に「あなた、たまには自分で描いたらどうなの?」と嫌味を言われて腹が立って自分で描いたバージョン》》

図版1: 村上隆《雲竜赤変図《辻惟雄先生に「あなた、たまには自分で描いたらどうなの?」と嫌味を言われて腹が立って自分で描いたバージョン》》
2010年 アクリル、カンヴァス 363×1800cm

©2010 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

図版2: 村上隆《金色の空の夏のお花畑》2023年 デザインデータ 300×1000 cm(参考画像)

図版2: 村上隆《金色の空の夏のお花畑》2023年 デザインデータ 300×1000 cm(参考画像)

©2023 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

村上隆《琳派のお花と抽象的図像》2023 / Takashi Murakami Kōrin’s Flowers and Abstract Imagery 2023

図版3: 村上隆《尾形光琳の花》2023年 デザインデータ Φ120 cm(参考画像)

©2023 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

村上隆 《尾形光琳の花》2023 / Takashi Murakami Ogata Kōrin’s Flowers 2023

図版4: 村上隆《琳派のお花と抽象的図像》2023年 デザインデータ Φ150 cm(参考画像)

©2023 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

03 「平安京」の原点―村上が描いた、いにしえの神獣たちと鐘楼《六角螺旋堂》

東西南北を山や川、池などに囲まれ、それらを象徴する四神(青龍、白虎、朱雀、玄武)の神獣に護られた理想の地とされた平安京。本展では、この神獣をモチーフとした新作が四方を囲む村上版「平安京」が出現!中央には鐘楼《六角螺旋堂》がそびえ、「もののけ」が彷徨う不穏な気配を祓います。(図版⑤⑥)

図版5: 村上隆《竜頭 Gold》2015年 金箔、カーボンファイバー、グラスファイバー 130.8×84×84.2 cm

図版5: 村上隆《竜頭 Gold》2015年 金箔、カーボンファイバー、グラスファイバー 130.8×84×84.2 cm

©︎2015 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

図版6: 村上隆《想像を超えた宇宙の活性を想起する》2018年 プラチナ箔、カーボンファイバー 200×82×94 cm

図版6: 村上隆《想像を超えた宇宙の活性を想起する》2018年 プラチナ箔、カーボンファイバー 200×82×94 cm

©︎2018 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

04 「DOB君」の往還、そして村上隆のキャラクターの進化と深化

1994年に初登場した村上の代表的キャラクター「DOB君」。マンガやゲームのキャラクターをモチーフとするDOB君は、変幻自在に姿を変え、様々な文脈に接続してきました。(図版⑦)
モンスター化した「たんたん坊」、村上の自画像かつその極限の姿「ゲロタン」、そしてまた「DOB君」へ。村上のスーパーフラットの概念を体現してきたDOB君の往還を辿りつつ、本展でお目見えするシェイプド・キャンバスによる新たなキャラクターたち、そして村上のアニメ作品やトレーディングカードといったポピュラーカルチャーに言及した新作の数々は、現代の「もののけ」!?

図版7: 村上隆《不思議の森のDOBくん》1999年 展⽰写真「Under the Radiation Falls」FRP、レジン、グラスファイバー、アクリル絵具、鉄 152.4×304.8×304.8 cm

図版7: 村上隆《不思議の森のDOBくん》1999年 展⽰写真「Under the Radiation Falls」FRP、レジン、グラスファイバー、アクリル絵具、鉄 152.4×304.8×304.8 cm

©1999 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

05 世界の人々を魅了する「京都」のエッセンス

1000年以上の歴史をもち、四季折々の伝統行事に彩られた平安の街。祇園祭、五山の送り火、茶道や華道といった国内外の人々に親しまれ続ける「京都」の伝統文化や、京都を主題とする文学作品などから着想して描きおろした作品の数々を初公開。村上隆が案内する「古都」への入口!

NEWS 十三代目市川團十郎白猿襲名披露興行で話題となった祝幕の原画が展覧会に

市川海老蔵改め十三代目市川團十郎白猿襲名披露興行を彩る特別な祝幕は、2022年11月の東京・歌舞伎座での襲名披露興行で大きな話題となりました。この祝幕は映画監督の三池崇史氏が、“十三代目市川團十郎”のドキュメンタリー映画を撮影するなかで、「現代の絵師が描く現代の役者絵をつくってほしい」と村上に原画制作を依頼し実現したもので、2023年12月1日〜24日には京都・南座でお披露目されました。
本展では、歌舞伎十八番の演目がいきいきと鮮やかに描かれたこの祝幕の原画《2020十三代目市川團十郎白猿 襲名十八番》を展示します。(図版⑧)

図版8: 《2020 ⼗三代⽬市川團⼗郎⽩猿 襲名⼗⼋番》アクリル絵具、キャンバス、アルミフレーム 102.8×480×5.8cm

図版8: 《2020 ⼗三代⽬市川團⼗郎⽩猿 襲名⼗⼋番》アクリル絵具、キャンバス、アルミフレーム 102.8×480×5.8cm

©2020 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.